きょうの猫(3)
インタビューを受ける、ジーコも、殊勲の大黒も、小笠原も、宮本主将も一様に硬い表情だった。勝ち点3は得たというのに、突き上げるような歓喜の表情はなかった。
苦い勝利だったかも知れない。でもこれほど劇的な勝利もない。
思えば一次予選の初戦もそうだったような。
代表にはサッカーの神さまがついている。そう思いたくなるような展開だ。
だがいいたいのはそういうことじゃない。
これはサッカーの勝利であってそれ以上でも、もちろん以下でもない。
われわれの日常は続くということだ。
われわれの日常にロスタイム奇跡の勝ち越しゴールは、あるとは限らないし、もちろんないとも限らない。
でも、あるかも知れないという幾ばくかの光明は見せてもらったのかも知れない。
だからといって、あす宝くじ売り場に並ぶほどの能天気さは失ってしまったけれど。
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